旅行者が民泊を利用する大きな魅力の1つが、ホテルでは味わえないような
その地域ならではのユニークな生活や文化が体験できることです。
そして、その地域ならではの文化の代表格とも言えるのが「食」です。
民泊やホテルの中には近隣のレストランガイドなどを作成しているところも珍しくありませんが、
今回はよりローカルに踏み込んだ「お惣菜・テイクアウト」のマップづくりをご紹介します。
レストランマップ以上に、ホストのセンスが光る「お惣菜マップ」はゲストから喜ばれること間違いなし!
ぜひ、作ってみてください。
お惣菜を買い込み、部屋食を愉しむ観光客たち
「最近の海外からのお客さんって、飲食店じゃなくてホテルや民泊の部屋でご飯を食べるみたいなんですよ。
デパートとかスーパーから両手いっぱいにお惣菜を抱えた観光客の人をよく乗せます。」
先日、タクシーの運転手さんがそんな話を教えてくれました。
実際、今インバウンド観光客から日本の「お惣菜」や「デパ地下デリ」への熱い注目が集まっています。
台湾人・香港人の訪日観光客を対象としたある調査(1)では、
「日本での旅行期間中に夕食用の食べ物をデパ地下やスーパーで購入したいですか?」
という質問に対して「「絶対に購入したい」(45%)、「できれば購入したい」(46.2%)と答えた人は合計で9割を超えました。
なお、デパ地下やスーパーでお惣菜などを購入したい理由としては
・日本人が普段食べているものを味わってみたい(81.6%)
・一度に色んな種類のものを味わいたい(69.9%)
・日本の総菜は彩りがいい(58.5%)
などが上位に並びました。
(1)
・約4000人の台湾人・香港人が回答 日本の中食に需要あり! 日本旅行中の夕食 9割以上がデパ地下・スーパーで購入したい
日本のお惣菜市場は3年連続で伸びていて市場規模は11兆円に迫る勢いです。
コンビ二、スーパー、デパ地下など、どこでも簡単にお惣菜が手に入るだけでなく、
種類の豊富さや美味しさ、様々なものが少しずつ食べられるヘルシーさで、訪日観光客からも大人気です。
「日本のお惣菜が最高過ぎて、母国に戻ったあとに絶望した…」なんていうSNS投稿も頻繁にバズっていますね。
さらにお惣菜が好きなのは、もちろん外国人観光客だけではありません。
地方出張が多いサラリーマンの中には、出張で各地方に行くたびに、
その地域のスーパーを巡るのが楽しみという人も多いのです。
「お惣菜」ならホストのセンスが光り、大きな差別化にもなる
そんな、みんな大好きな「お惣菜」―。レストランと違い、
お惣菜であればたくさんの店舗を周って、色々な種類を買い集めることができるのも魅力の1つ。
・あのスーパーは刺身がおいしい!
・デパ地下の○○という店のポテサラは必食!
・17時を過ぎるとお寿司が半額になる
など、地元民だからこそ知っている情報がとても喜ばれます。
博多の明太重や、愛知の味噌カツ、奈良の奈良漬けなど、
観光地には必ずと言っていいほど、名物ではあるけれど地元の人は「わざわざ食べない」、いわゆる観光客向けのグルメがあります。
もちろん、そうしたご当地グルメを楽しみにいらっしゃる方もいますが、
その地域の日常を感じられるような体験がしたいというゲストにとっては、
「地元の人にとっては当たり前すぎる」情報こそが、宝なのです。
また他にも、コンビ二やスーパーで買えるおススメの日本のお酒やお菓子なども紹介すると高ポイントです。
お惣菜は店舗も品数も無数にある中、どこの店の何をおススメするかに、ホストのセンスが光るポイントでもあります。
きっと、同じエリアにある民泊施設でも、ホストの好みによっておススメが変わるはずです。
その違いは施設の個性になり、近隣施設との差別化にもつながります。
「お惣菜エリアマップ」の作り方
それでは、いよいよ「お惣菜マップ」の具体的な作り方をご紹介します。
もちろん、ここでご紹介するのはあくまで一例なので、ご自身で自由にアレンジをしてください。
<パターン①>PDF・紙で作成する場合
PDF化してゲストに送付したり、印刷・ラミネート加工をして部屋に置いたりする場合です。
A4サイズを基本としています。
用意するのは2種類です。
① 施設との位置関係が分かるエリアマップ
② 各店舗の紹介
①の「施設との位置関係が分かるエリアマップ」はその名の通りです。
Googleマップを使い、施設位置とおススメのお店が俯瞰できるページを用意します。
②の各店舗の紹介ページには、次のような情報を掲載します。
・ 店名
・ 営業時間
・ 宿泊中の施設からの距離や所要時間
・ おススメメニュー(写真付)
・ おススメポイント
・ 決済方法
・ GoogleマップのQRコード
※テンプレートファイル内の店舗情報は全てダミーです。
Googleスライドで作れる無料のテンプレートファイルも作成しましたので、是非ご活用ください。
テンプレートは、以下の画像のように、
トップ>ファイル>コピーを作成>プレゼンテーション全体
と押せば、ご自身のアカウントにコピーできます。
<パターン②>マップの作り方(Googleマイマップ)
またこのお惣菜エリアマップはPDFや紙ではなく、Googleマイマップで作成するのもおススメです。
マイマップの作成方法については、下記の記事で紹介していますのでぜひ参考にしてください。
マイマップで作成しておけば、
・URLを送付するだけでいい
・更新情報が即反映されるので、印刷し直す必要がない
といったメリットもあります。
[番外編]リベイクでお惣菜をもっと美味しく
お惣菜はそのままでも美味しいですが、
特に唐揚げや天ぷらなどの揚げ物類は上手にリベイクすれば出来立てのような美味しさを再現することができます。
エリアマップと一緒に、上手なリベイク方法も紹介してあげることで、ゲストのお惣菜体験がさらに良いものになるはずです。
◆唐揚げ
・お皿に乗せ、電子レンジで30秒加熱する
・オーブントースターにアルミホイルをくしゃくしゃにして敷き、その上に唐揚げを置く
・途中で裏返しながら2~5分焦げない程度に加熱する
◆天ぷら・コロッケ
・霧吹きで水を吹きかける
・オーブントースターにアルミホイルを敷き、天ぷら(コロッケ)を乗せる
・途中で裏返しながら2~5分焦げない程度に加熱する
◆焼鳥
・フライパンに並べて、弱火でじっくり焼く
まとめ
本日は「お惣菜・テイクアウトマップ」の作成と活用方法をご紹介しました。
ゲストの満足度アップはもちろん、周辺施設との差別化にもつながりますので、ぜひ導入してみてください。
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(文:伹馬 薫)