実際にゲストをお招きする前の営業準備段階、または予約が無い日にご自身で一晩お過ごしになるのが有効です。より宿泊者の主観に近い感覚を得て、死角を見つけ、それを文書化して掃除に役立てましょう。

掃除をする際の死角のまとめ

意外と疎かにしがちな一例を挙げてみますが、共通して言えることは死角です。私たちは物件へ掃除をしに行く立場であり、宿泊をしてお風呂に浸かり、歯を磨いて顔を洗い、天井を見上げて睡眠をとるわけではないため、表面上見えない死角が存在することを意識しません。
 
毎日のように行う清掃ですので、すべての箇所を毎回綺麗にすることが理想ですが非現実的です。ただ、普段意識しない天井にはホコリが溜まり、排水管には毛髪が溜まり、湿気はカビを繁殖させます。
 
以下で各死角について考察します。
 

玄関の死角

朝10:00のチェックアウト時間を過ぎ、掃除のため物件へ向かいます。玄関を入り最初に気付くのは臭い。これは悪臭に限らずですが原因は様々で、食べ物・汗・湿気・エアコン・整髪料や化粧品などが主な例として挙げられるかと思いますが、まず何に手を付けるでもなく窓という窓すべてを開け、一番時間を費やす換気を最優先事項とします。臭いも死角の一つです。
 

洗面所の死角

以前に掃除をした際、ふと気づくと洗面器内の排水キャップが外れていました。不思議に思い中をよく見ると、中にはたくさんの髪の毛が詰まっていて、おそらく宿泊者は水の流れが悪いためキャップを外してみたのでしょう。実際そのころはまだ、排水口の中にまで目をやっていませんでしたし、水の流れが悪いことすら知りませんでした。外れたままの排水キャップはゲストからのメッセージとして重く受け止め、日常の清掃箇所項目に入れています。
 

寝室の死角

管理している物件の多くに布団を採用していますが、これにもメリットとデメリットが存在します。海外からの宿泊者は日本の文化を体験できたり、普段ベッドに慣れている日本の方も和室で寝る布団には懐かしさを感じたりするのではないでしょうか。しかし、布団は移動ができてしまうため、布団をめくり上げた際にマットレスにくっついたゴミや毛髪が見えると不潔に感じます。お馴染みのコロコロを使えばすぐに綺麗になりますので、ここは手を抜かないでください。
 

天井の死角

意外と気づかないのが天井。和室の場合は特に、1日で蜘蛛の巣が張ります。仰向けになって寝てみるとよくわかりますが、一回気になったらそれがゲストの物件に対するイメージになってしまうと言ってしまっても過言ではありません。
 

死角を見つける為のご提案:

実際にゲストをお招きする前の営業準備段階、またはご予約が無い日にご自身で一晩お過ごしになるのが有効かと思います。
 
毎日のように掃除をしていればゲストが納得する部屋の綺麗さや快適さは保てるのか?この答えを一番よく知っているのはおそらく他の誰でもない、宿泊施設で寝泊まりをするゲストなのではないでしょうか。自身がゲストとして体験をすることにより、死角に気づくことができます。
 
この記事は以上です。
京都支店の秋元の寄稿