ある宿から執筆者の長坂に、以下のような相談がありました。
- 宿はゲストに対し正当にStripeで宿泊費用をカード決済している
- しかし、ゲストが不審請求の申請を実施すると、宿が負けてしまう
- その場合、Stripeが強制的に宿泊費用を返金してしまう
- 今までに数百万円の損害が出ている
今回は、ゲストから不審請求の申請があった場合の対処法の解説です。
更新日:2023年10月24日
1.不審請求の申請とは
カード保有者が、利用内容に疑問を呈した際にカード会社に申請します。
要は『身に覚えのない利用内容の申請』+『その金額の返金依頼』です。
別名、『チャージバック』とも呼びます。
2.不審請求を申請されたら
ゲストが不審請求を申請した場合は、Stripeに反証資料を提出しましょう。
可能な限り詳細な証拠を提出すれば、申請を取り消せる確率が高まります。
以下、宿からStripeに提出すべき反証資料についての詳しい解説です。
3.Stripeに申請すべき6つの反証資料
必ずしも、すべての反証資料がなければ勝てない訳ではありません。
特に以下に説明する①は、ゲストから取得できない可能性が高いです。
逆に、すべての反証資料が揃っていたとしても負けることはあります。
①ゲストから宿に送った、不審請求を取り下げる旨のメールのスクショ
*ゲストは、勘違いして不審請求を申請する場合があります。
*ゲストに連絡をとり、可能であればメールを送ってもらいましょう。
②Booking.com管理画面『キャンセルポリシー』のスクショ(後述)
③Booking.com管理画面『前払いポリシー』のスクショ(後述)
④予約のキャンセル日がわかる、Booking.comの管理画面のスクショ
⑤予約概要ページのスクショ
- ゲストの名前
- チェックイン、チェックアウトの日付
- 宿泊金額
- 予約日などその他詳細
上記のすべてが写るように撮りましょう。
⑥該当予約が確定している(していた)と判断できる画面のスクショ
4.反証資料の②と③の解説
Booking.comで、
『キャンセルポリシー』は設定済み
『前払いポリシー』は未設定
上記の状態の宿は、少なくありません。
通常、不審請求の申請を取り消すためには、上記両方の設定が必須です。
詳細はこちら。
5.予期せぬ不審請求から宿を守るStripeの制度
Stripeには、チャージバック保証(詳細)という制度があります。
全取引に手数料+0.4%で、反証資料の提出が不要になるサービスです。
宿の売上が毎月100万円の場合、コストは月4,000円になります。
通常、反証資料を揃えれば勝てることが多いです。
故に、このチャージバック保証は利用しなくてもいいでしょう。
あまりにも不審請求の件数が多い場合は、制度の利用をご検討ください。
6.最後に(参考記事の紹介)
Stripeの不審請求に勝つためのノウハウを解説しました。
不審請求の勝率をさらに上げたい方は、以下の記事もご覧ください。
Stripeのチャージバック申請(Disputes)について(外部サイト)
Stripeの不審請求に対応する方法が、画像付きで紹介されています。