民泊に興味はあるけれど、自分ができるか、続けられるのか、儲かるのか…。
そんな疑問を解消すべく民泊オーナーにインタビュー!
今回はなみさんにお話を聞きました。
民泊オーナー・なみさん
以前、「副業で!不動産投資で!民泊を始めよう」という記事を書きました。
始めてみたいにはみたいけれど、どのくらい自分の時間を割けばいいのか、
日々の労力的に実現可能なのかと、まだまだ気になることは多いと思います。
そこで!皆さんの未来の民泊オーナー像の参考になればと、現在、副業で民泊を運営しているオーナー・なみさんを直撃。
リアルな声をお届けします。
なみさんプロフィール
本業は不動産会社の社員。会社の事業の一環で民泊に携わるようになり、のち、個人でも副業で民泊をスタート。
現在はシングルマザーで6歳の子育てをしながら、伊豆3軒+東京墨田区1軒を運営。
Xアカウント:@enu_10485(https://x.com/enu_10485)
民泊の開業準備
1. 民泊を始めようと思ったきっかけと開業までにかかった期間
きっかけは、コロナが流行り始めた2020年頃、勤務先の社長の「地方で民泊をするのがいい。
コロナが明けたらジャンジャン入るぞ」という鶴の一声です。
その時、私が事業担当となり物件を探し始めました。
開業までには2年ほどかかりました。
もともと私は不動産屋です。
物件を探すことは難しいことではありませんが、
仕事の合間に地方に行き内見をするという作業は時間を使うため、購入までに1年ほどかかりました。
購入後1年ほどかけてのんびりリフォームし、2022年に開業することとなりました。
2. 最初の物件の調達方法
購入(上記の会社の事業として調達したもの)
3. その物件の民泊開業のおおよその初期費用
2,500万円 (1軒目は何もわからず無駄な支出が多かったと思います)
4. 初期費用の回収にかかった期間
現在回収中(4~5年くらいかかりそうです。これはあまりいい例ではありません)
なみさんの民泊参入のきっかけは本業。
開業までに、長い期間と多くの費用を費やした購入物件でのスタートだったそう。
コスト面をかんがみるにリスクは大きいですが、しかし民泊運営のノウハウを会社員という、
ある意味守られた環境で習得できたことは、かなりのアドバンテージといえます。
民泊オーナーを目指すなら、不動産業界に転職し、給与を得ながら知識・経験を得るという作戦もあり⁉︎

日々の民泊運営
5. 現在運営している民泊施設の数と物件調達のタイプ
購入4軒 (所有1軒、代行*3軒)
*勤めている会社と別会社が所有する物件を代行運営
6. 1日のうち、副業(民泊運営)に割いている平均時間
30分ほど
7. 毎日の運営以外に発生する大きな作業(ゲストのトラブル、施設のメンテナンスなど)の頻度と所要時間
代行がメインなので、全て所有でやっているオーナーさんとは状況が異なり一概には言えません。
具体的な頻度や時間は、物件や季節によって大きく変動します。
8. 外注している作業(宿の値付け、受付業務、清掃、その他)
私自身が外注先なので正確に答えるのは難しいです。
清掃はパートを採用して自社でやっています。
伊豆にある3軒(所有1+代行2)の清掃は、自社でスタッフを10名近く採用し、
その中でリーダーを作りほぼ丸投げで管理してもらっています。
墨田区にある1軒(代行)は、自社で清掃パートさんを採用し自らが管理しています。
値付けや受付業務は全て自身で行っています。
現在は、代行会社として3軒の運営に携わりながら、自身も1軒を所有している状況。
代行会社として清掃スタッフの採用部分から携わるも、
普段は現場のメンバーに効率的に仕事をふることで、リモートでの運営を実現しているようです。
なみさん個人の日々の作業時間は、4軒合計でたったの30分ほど!
不動産投資としての民泊
以下は、なみさんが所有し運営する伊豆のアパートについて回答いただきました!
2023年10月に購入し、2024年1月にオープンしたとのことです。
9. おおよその支出入
現状:1棟所有/全4室のうち1室を民泊、3室は賃貸として運用中
<初期費用> 約1,300万円
アパート購入費:800万円
諸経費:約50万円
民泊部屋リフォーム費:200万円
外装リフォーム費:100万円
家具家電消耗品:150万円
<月売上> 34.5~49.5万円
賃貸料:約3万×3室=9.5万円
民泊:25~40万円(1室)
<月支出> 9~16万円 ※民泊の1室のみ発生
清掃費:5~10万円
光熱費・消耗品:4~6万円
10. 想定される利回り
正確な計算は難しいですが、利回りは20~30%くらいではないかと思います。
11. 物件を探し始めてから購入までにかかった期間
先述のとおり、会社所有の1軒目について1年くらい探しました。
しかしそれ以降は、なじみの業者からの紹介がメインです。
このアパートもその流れで購入に至りました。
12. 不動産賃貸投資ではなく民泊を選んだ理由
会社の事業として始めることとなったためです。
民泊を始めたくて始めたわけではないので、理由がかなり特殊だと思います。
代行会社としての民泊運営を経て、ついに今年からご自身でもオーナーとして物件の運営を始めたなみさん。
初年度から20~30%の利回りが期待できるほど好調のようです。
この20〜30%という数字は、不動産投資という観点からみても異例の高さ。
民泊のポテンシャルは大きいといえそうです。

民泊の魅力とは
リアルな数字はわかってきたけど、そもそも楽しいの?
子育て中での自分でもできるの?という方へ。
民泊の魅力も聞きました。
13. 実際にやってみて感じる副業としての民泊の魅力
お小遣い稼ぎができることはもちろんのこと、
星5のレビューで評価してもらえることはとても大きなやりがいとなっています。
自分が泊まりたい部屋を作り、あったらいいなと思うものを置き、それを評価してもらえることが嬉しいです。
リゾートにあるため、自分が泊まりに行けることも魅力です。
14. 子育て世代の副業としての民泊の魅力(特にひとり親として)
息子は現在小1です。
お迎えの時間や夜間外出できないなどの制限があるため、
隙間時間で作業ができる民泊のお仕事はひとり親に向いていると思います。
ゲストとのメッセージ対応もスマホ一つでできますし、
リスティング作成も息子が寝た後などに夜な夜な作業できます。
現地に必ずしも行かなくていいので、
子育てをしながら合間合間の作業で完結できる点で、おすすめできる副業だと思っています。
私の物件は伊豆にあるので、息子と休日に旅行がてら利用できるのも魅力です。
ママのもう1つのお家だよ、と話して泊まることがあります。
泊まりながらお部屋のチェックができます。
自分の別荘として息子と一緒に宿泊できる点に1番魅力を感じています。
15. 実際にやってみて感じる不動産投資としての民泊の魅力
貸したら1室3万円の所有アパートで、少しリフォームし、民泊に転用して、
月数十万円の利益を得られることはラッキーだと思っています。
清掃は自社のパートさんに任せているので、
私がすることは日々のメッセージ対応のみで、大きな手間やストレスもありません。
はじめの一歩を踏み出すには
最後になみさんより、未来の民泊オーナーへメッセージをいただきました!
16. これから民泊をやってみたい人へ一言
生半可な覚悟で始めることはおすすめしません。
転貸(また貸し)でするなら毎月の家賃が発生するため赤字の危険もあります。
所有でも購入物件を大きく見誤ってしまうと民泊で失敗した場合に出口が見つからなくなるかもしれません。
まずは市場調査をして家賃が高すぎないか、適切な物件価格なのかをしっかりと見極める必要があります。
なんとなく開業するのではなく、ターゲットを決めて作りこむことも大切です。
ぼんやりとした民泊を作るのではなく、どういうゲストが何人くらいで泊まってどんな過ごし方をするのか、しっかりと想定することが大切です。
リスクの高すぎない物件を用意して、ターゲットを決めてしっかりと作りこむ。
これが完璧にできる物件のみで民泊を開業するといいです。
開業後、自分の思った通りのゲストが泊まりに来てくれて、毎月利益が発生するのが当たり前になると、お財布が豊かになるだけではなく民泊運営がとても楽しくなります。
そのためにしっかりと勉強してから始めるといいです。
応援しています。
最後に
いかがでしたか?
具体的に自分が民泊を運営するイメージが湧いてきたら幸いです。
本アンケートに協力してくださったなみさん (https://x.com/enu_10485)に、改めて感謝申しあげます。
Xのアカウントでは、上記のような先輩オーナーならではの貴重な民泊情報を、日々発信されています。ぜひチェックしてみてください。
もっと別の民泊オーナーの声を聴きたいという方は
「民泊運営のリアル」シリーズのマコさん編・ブン太さん編も合わせてご覧ください。
民泊は誰でも副業でできます。一緒に民泊やりましょう!