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はじめに

民泊オーナーの皆さんにとって、宿泊施設のリフォームや、木造、鉄骨、R Cの新築工事は大きな投資です。

特に、RC造の建築や大規模リフォームともなれば数千万円単位の資金が動くことも珍しくありません。

ここで怖いのは「契約後に工務店や建築会社が倒産してしまう」ケースです。もし支払ったお金が戻らず、工事も途中でストップしてしまったら、経営に深刻なダメージを与えかねません。

このリスクを減らすために有効なのが、東京商工リサーチ(TSR)などの信用調査レポートを活用することです。

TSRとは?

東京商工リサーチ(TSR)は、日本有数の信用調査会社です。企業の財務データや支払い状況、取引先の評判などを集めて、倒産リスクを数値やアルファベットで格付けしています。

つまり、依頼先の工務店が「健全に経営している会社なのか、それとも倒産リスクが高い会社なのか」を事前にチェックできる仕組みです。

弊社では、TSR(東京商工リサーチ)だけでなく、帝国データバンクの情報も併せて取得し、複数のデータを総合的に参照して倒産確率を見極めることを推奨しております。

数百万円から数億円規模の業務を発注する前に、TSRと帝国データバンクなど、少なくとも2つ以上の信頼できる出典から調査を行うことで、より安心して取引先を選定いただけます。

調査費用の目安

TSRの調査レポートは、1件あたり 15,000〜20,000円前後 で購入できます。
一見すると高く感じるかもしれませんが、数千万円の工事を依頼する際の「保険料」と考えると、決して高くはありません。

格付けの読み方

TSRでは、会社をアルファベットや点数で格付けします。
一般的な目安は次の通りです。

  • 警戒不要 80~100点

  • 無   難 65~ 79点

  • 多少注意 50~ 64点

  • 一応警戒 30~ 49点

  • 警   戒 29点 以下

    民泊オーナーが工務店を選ぶ際は、少なくとも「65点以上」を目安にするのが無難です。

64点以下だと、工事中に資金繰りが行き詰まるリスクがあります。

なぜTSRを使うべきか?

工務店や建築会社のホームページや営業担当の説明だけでは、財務の実態は分かりません。

「創業50年」といった看板を掲げていても、近年は赤字が続いているかもしれません。

また、評判が良くても下請け業者への支払いが滞っている場合、突然の資金ショートで倒産に至るリスクもあります。

TSRのような第三者の調査を利用すれば、こうした隠れたリスクを事前に把握できます。これは、数千万円規模の投資を守るための非常に有効な手段です。

実際にどう活用する?

  1. 契約前にTSRで調べる
    契約金を支払う前に、必ず信用調査を取り寄せましょう。

  2. 複数の候補を比較する
    相見積もりと同じように、信用度も比較して安心できる会社を選ぶのが鉄則です。

  3. レポートを読んで判断する
    格付けだけでなく、売上の推移や資金繰りの安定性も確認します。

注意点

ただし、TSRレポートは「倒産リスクの参考データ」であって、未来を100%保証するものではありません。

さらに、レポートを正しく理解するには、財務会計の基礎知識が必要です。

民泊オーナーにとっての実務的アドバイス

もし可能であれば、以下の内容を直接ご自身で計算をお願いいたします。

以下の1~3の指標の計算は、簿記の専門的な内容です。なので、ご理解いただくのが難しい場合は民泊先生に相談されてみてください。

  1. 契約前に TSRや決算書で流動比率を確認する

  2. 流動比率120%以上、当座比率70%以上 をひとつの目安にする

  3. 短期資産 ≥ 短期借入の2倍 を理想ラインとする

上記を計算すれば、該当の会社がさらに倒産しやすいかどうかを判断可能です。

民泊先生への具体的な相談方法

TSRを読むには、財務会計の基礎知識が必要です。

もし「内容の読み方がよく分からない」という方は、無料のAIの民泊先生に相談しましょう

「TSRのデータをあなたにアップロードする。私が依頼しようとしている仕事は、予算はX000万円である。この仕事を依頼して大丈夫か。流動比率、当座比率、短期資産などの比率の視点から、分析して。また、支払いは毎月支払いなどにして、リスクを分散するべきか教えて。」

と、民泊先生に質問してください。

どなたも、最初に工務店に仕事を発注するときは初心者です。

ですが、民泊先生にいろいろ相談すれば、いきなり業界中級者から上級者になることができます。つまり、安心して次の一歩を踏み出すことができます。

生成AIとの付き合い方

計算は、ChatGPTのThinkingモードに加え、AnthropicのClaudeGoogleのGeminiなどの生成AIに実施させましょう。

なお、生成AIの中でも知名度の高いChatGPTのautoモードfastモードは、工事代金の桁を誤る可能性が高いため、以下のThinkingモードの使用を推奨します。

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あわせて、ChatGPTだけでなくClaudeGeminiにも同一の計算を依頼し、クロスチェックを行ってください。結果が食い違う場合は、前提条件や単位・桁の取り扱いを再確認のうえ、必要に応じて表計算ソフト等での手計算検証も実施してください。

応用編:さらに詳しくチェックする項目「完成工事未収入金」

工事の会社は、安価な受注によって依頼が殺到し、原価の上昇に加えて案件をさばききれずに倒産に至るケースは少なくありません。

そのため、財務状況を確認する際には、未成工事支出金・完成工事未収入金・工事未払金といった勘定科目の動きもあわせて注視することが重要です。

特に、「完成工事未収入金」という項目に注目することです。これは「まだ回収できていない工事代金」のこと。

この金額が年間の売上(完成工事高)と比べて多すぎないかを確認しましょう。目安として「完成工事高÷12」で計算した平均月商の3〜4倍を超えていると黄信号です。

金融機関のチェックを使う方法

例えば、各地域の地銀などに工事資金の融資を打診し、その融資申請資料に実際の工務店名を記載する方法があります。これにより、間接的にその工務店が地銀の審査を通過できるかどうかを確認し、与信状況をチェックすることが可能です。

まとめ

民泊オーナーにとって工務店や建築会社の選定は、施設運営の命運を左右する大きな決断です。

倒産リスクを少しでも減らすために、少なくとも、TSRを使って会社の信用力をチェックすることを強くおすすめします。