事の発端

「コロナ危機の今の日本で、集客できるOTAはどこなのだろう。」という、執筆者の私、長坂の疑問が発端です。

結論

1位はじゃらんです。じゃらんでの集客を100の価値とします。

2位の楽天トラベルは60の価値で2位です。

3位は一休+Yahooトラベルの28の価値です。

価値の計算方法は後述します。

故に、1位のじゃらん、2位の楽天だけでの集客でも十分のお宿も多いでしょう。

お時間が無い方は、これ以上、こちらの記事を読まずで大丈夫です。

上記の3つのOTAは、ハイエンド向け(具体的には、Booking.comの口コミ評価9.0以上)の場合のみ、掲載を検討すべきです。この点は後述します。

楽天トラベルはじゃらんと比較されることを嫌い、情報の公開を取りやめた?

業界1位のじゃらんは流通取扱高という経営指標を公開しています(観光庁の詳細データはこちら)。

しかし、業界第2位の楽天トラベルは2018年6月から経営情報を非開示(出典はこちら)にしているため、単純なOTAの間の比較が現状は不可能です。

本当の理由は不明ですが、

「楽天トラベルはじゃらんと比較されるのを嫌ったのでは?」と私は考えています。

比較方法は、OTAのセッション数

コロナ危機において、一体、どのOTAが宿に良いのかが、私は知りたかった。

しかし、ネット上で、「コロナ危機後のOTA比較」などのレポートは発見できなかった。

そこで私はある仮説を思いつきました。

「一般人の訪問数が多いサイト=売上も多いだろう」

上記の仮説を元に、私はシミラーウェブ(wikiはこちら)を利用し、セッション数(セッション数とは)単位でOTAを比較しました。

セッション数とは、要するに「訪問した人の数」と言えます。

「訪問した人が多い=OTAの売上も多い」と私は考えています。

一休とYahooトラベルの関係について

Yahooトラベルは、メタサーチで、OTAから商品である部屋を借りて販売しています。

故に、今回、「一休+Yahooトラベル」 と二つの団体を同じグループにして以下で考察しています。

*Yahooトラベルは、JTBやるるぶという小さい規模のOTAからも在庫の提供を以下の図のように受けています。しかし、JTBやるるぶというOTAは規模が小さいので、以下、省略して記事を執筆します。

セッション数のランキング

以下の順位となります。数字は、小数点以下を四捨五入しています。

  1. じゃらん(jalan.net)のセッションは、月間45百万セッション。
  2. 楽天トラベル(travel.rakuten.co.jp)は20百万。
  3. Yahooトラベルは一休のメタサーチなので、合算できます。すると、13百万=9+4。
  4. リラックス:3百万。

 

セッション数のランキングから見えること

  • じゃらんを100%とすると…
  • 楽天トラベル(travel.rakuten.co.jp)は20百万。じゃらんの44%(=20/45)の大きさ。
  • Yahooトラベル+一休は、13百万。じゃらんの28%(=13/45)の大きさ。
  • リラックス:3百万。じゃらんの6%(=3/45)の大きさ。

要するに、じゃらんの圧倒的1位です。2位の楽天、3位のYahooと一休連合は、皆さんに必要でしょうか。ここは意見が分かれるでしょう。

楽天と一休連合があなたの宿に必要かどうか、以下に3つの検討項目で検討しましょう。

  • セッション数以外の項目
  • 長期戦略での口コミ集約
  • 自社の宿のはハイエンド向け宿か

セッション数以外の項目:楽天トラベルが健闘

じゃらんの訪問者数(セッション数)は圧倒的です。

しかし、訪問の後に予約に至った比率は恐らく楽天の方が高い。

理由は、

  • 滞在時間(予約者がそのウェブサイトに居た時間)
  • 平均ページビュー数(予約者が見たページ数)
  • 直帰率(1ページだけみて離脱した比率。低ければ低い方が良い。)

これら三つの指標が以下の画像のように、楽天トラベルの方が じゃらん より良いからです。

例えば、平均滞在時間で見ると、

473秒(楽天トラベル)/351秒(じゃらん)=1.34で、楽天トラベルはじゃらんの1.34倍の成約率(予約まで到達する率が高い)と、無理やりですが仮定できます。

楽天トラベルのセッション数は、20百万でした。これを1.34倍にし、27百万の価値があると仮定します。

そして、じゃらんの45で割るとじゃらんの規模の60%(27/45)となります。

要するに、じゃらん100とすると、楽天60くらいの価値となります。

長期戦略での口コミ集約

私は、特に小さい宿はOTAレビューを多種類のOTAに分散させないように推奨しています。

理由は、弊社のデータによると、口コミは1つのOTAに30個以上無いと、売上への正の相関価値が出てきにくいからです。

go to トラベルの需要が一巡し、訪日外国人が戻ってきたときのことを考え、Yahooトラベル、一休、リラックスから集客して口コミを貯める必要があるのか。よくご検討願います。

もしかしたら、圧倒的1位、2位の楽天とじゃらんだけに集中的に口コミを貯めた方が長期的に戦いやすいと思いませんか。

自社の宿のはハイエンド向け宿か

私は、リラックス、一休、それぞれで働いたことがある元社員達に話を聞いたことがあります。

リラックス、一休はハイエンド宿のみを掲載するため、掲載するためには審査があります。

どちらのサイトも宿の掲載基準は、主に世界最強のOTA、Booking.comで口コミ9.0以上を出せる宿とのことです。

Booking.comの口コミ9.0とは、相当な人材や設備への投資が無いと実現&維持ができません。

また、あなたの宿が9.0をなんとか達成し、一休やリラックスに掲載されてもそのあとは、ハイエンドな宿との競争により、リラックスや一休でレビューを獲得するのは大変です。

これらの宿に掲載が必要か、よく検討をお願いいたします。

あなたの宿がハイエンドなら、上質な予約者達を少数ながら集客できるこれらのOTAは掲載する価値があるでしょう。

(10/29追記) 施設数の要素も加筆

結論、じゃらんは、楽天より2.72倍、多くの数の「客の目(セッション)」を連れてきている。じゃらんの強さは圧倒的。

以下、上記の赤字の結論を導いた、詳細な計算のロジックです。読まなくても大丈夫です。

じゃらんの施設数は27,229軒でセッション数45百万です。1施設あたりのセッション数は、約1,652回=45百万/27,229軒

楽天トラベルの施設数は約33,000軒で、20百万です。

1施設あたりのセッション数は、約606回=20百万/33,000軒

(施設数出典、じゃらん楽天)

となります。1施設あたりのセッション数では、2.72倍(=じゃらん:1,652/楽天:606)、じゃらんが優れています。

最後に

この記事が、ある程度反響が有った場合、

「Booking.com、エクスペディア、Airbnbなど海外OTAの日本での集客力(宿が部屋だしする価値)はどうなのか。」

という記事を書こうと思います。

コロナ危機で、go to トラベルが始まり、宿には潤いがもたらされています。

この潤いでなんとか宿が生き延び、

東京オリンピック前にワクチンが世界に広まり、オリンピックの開催を経て、世の中が通常通りに戻ることを願っています。