今日は宿泊業における競争戦略についてお話しします。宿泊業は装置産業の典型で、資本力のある事業者が勝つ市場です。

例えば、箱根や河口湖では、複数棟あるヴィラがどんどん増えています。フォレストヴィレッジなどはその典型例です。

フォレストヴィレッジ(合計37室)

 

 

 

 

 一休.comでは、審査を通過した良い宿を検索できます。

そんな大手も進出する民泊市場で、個人の民泊ホストがハコの強さで対抗しようとするのは非効率です。では、どうすればいいのでしょうか?

コバンザメ戦略

人気の宿の近くに出店するという戦略は効果的です。

例えば、セブンイレブンの横にオリジン弁当が出店するのと同じような考え方です。セブンイレブンは、交通量などしっかり調査しているので、オリジン弁当は安心してセブンイレブンの近くに出店できます。

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 民泊業界では、星野リゾートやアパホテルの宿の近くに、競合しにくい業態で自社の宿を開業するという戦略が有効です。

その地域に星野リゾートやアパホテルがあるとします。そして、1~3人の部屋(シングル、ダブル、ツイン、トリプルなど)ばかりの場合があるとします。

すると、あなたは4人以上が宿泊できる民泊の需要を狙えば、星野リゾートやアパホテルと競合しない具体策を作れます。

ランチェスター戦略(局地戦で勝つための戦略)

ここでランチェスター戦略が活きてきます。強者と競合せず、需要超過な場所を見つけて設計することが賢明です。

例えば、旅館ばかりの地域にあえてモダンなデザインの宿を作る。

またビジネスホテルばかりの地域にアパートメントを作るなど、民泊ホストが戦えるセグメントは色々あります。

集積効果

集積効果という考え方も参考になります。秋葉原は電気屋だらけですが、街全体で儲かっているのは、集積効果のおかげです。それぞれのお店が差別化された業態であるため、多くのお客が自然と秋葉原に集まってきます。

宿が集積したエリアもお客に選ばれやすいのです。詳細は以下のnoteをご覧ください。

立地が良ければ稼げることもありますが、中長期の安定性やスケーラビリティを考えると、やはりセグメンテーションが重要です。軍資金が少ない弱小事業者としても、このマーケット思考を徹底することが大切です。

大手の後追いをする際の思考回路として、楽天が進出している地域や、リゾート型では星野リゾートが参入している場所、都市型ではアパホテルがあるところを見ると、その地域は有望かもしれません。

最後に

特に地方のリゾート地では、「なぜそこに?」というパターンが多いですが、これらの大手が進出している場所は需要が多いと考えられます。

民泊に参入したい人は、このような思考回路で探してみると良いでしょう。大手が出店している地域に目を向けることで、市場のニーズを把握しやすくなり、自身の宿泊施設に適した戦略を立てることができます。

まとめると、宿泊業で成功するためには、競争相手との差別化を意識し、大手の動向を参考にしながら独自の戦略を立てることが重要です。

これにより、民泊ホストとしての成功に繋げることができるでしょう。