「泥棒洞窟実験」とは・・・
M.シェリフらが1961年に行った実験で、集団間の葛藤の発生と解消について行われた実験です。


実験が行われたキャンプ場の名前から「泥棒洞窟実験」と名付けられています。

実験は11歳から12歳の22名の少年を2つのグループに分け、最初はお互いの存在を知らせずに、共同活動などを行いグループ内の仲間意識を強めました。


1週間後に、別のグループがいることを伝えると、少年たちはまだ見ぬ相手に敵愾心をもやし、グループ内の仲間意識をさらに強めていきました。

その後2つのグループを遭遇させ、賞品がかけられたスポーツを行わせると、お互いのグループに対する敵対感情が高まり、競技外でも対立が深まっていきました。

集団間の葛藤を解消する試みとして、映画や花火や食事などを一緒に過ごす機会が設けられましたが、この試みは失敗し、むしろ敵対感情を助長する結果となってしまいました。


次に2つのグループが協力しなければ達成できない目標を導入したところ、徐々に敵対的感情から
友好的な関係へと変化したというものです。

この実験から希少な資源(賞品)をめぐる競争が集団間の葛藤を引き起こし、その葛藤を解消するためには、単なる集団の接触ではなく、目標を達成するための協力的相互依存関係が必要であることが証明されました。

会社内に対立的な集団が存在すれば、会社の経営は困難になります。
経営者は、対立的な集団が形成されないように、会社全体が一丸となって達成を目指すような目標を設定しなければなりません。


そして、社員全員が目標達成を目指すことができれば、成功に近づけます。

参考:THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス