結論
- 宿のサイトコントローラー、PMS、予約エンジンの3種のシステムの導入時は、大体、宿の開業時です。
- 宿の開業時は、開業費用である、建物のリフォーム代、不動産の敷金礼金などの費用で数百万円が発生します。数千万、億を超える場合もあります。
- すると、感覚が麻痺してサイトコントローラーの初期費用の100万円や10万円が安く感じます。これは、専門用語でメンタルアカウンティングのバグと呼ばれます。
- 通常の生活で、10万円、100万円は非常に高額であることを心にとめる必要があります。
メンタルアカウンティングとは
日本語ではメンタルアカウンティングは「心の会計」とも呼ばれる。
人は同じ1万円を使う場合でも、使用目的や収入源によって「このお金、使うかどうか」が変化する。
例えば、同じ1万円でも給与として口座に入っている1万円と、宝くじで当たった1万円では、宝くじの1万円の方が気軽に使う傾向が科学的に証明されています。
メンタルアカウンティングは、アメリカの経済学者であるセイラー教授(wikiへ)が提唱した考え方です。
開業時の費用
- リフォーム800万円
- 不動産の賃料半年分、礼金、敷金などで150万円
- 開業までの人件費で50万円
…などと支払いを計算すると、200平米などの広めの一軒家を消防や保健所の検査に通るようにリフォームするだけで、初期費用で1千万円は簡単にかかってしまう。
初期費用という、心の会計では、「サイトコントローラーの10万円、100万円の支出はしょうがない」と人間は思ってしまい、財布の紐が緩くなる。
私からの提案としては、1年に1回くらい、サイトコントローラー、PMS、予約エンジンのサービスによっては100万円、10万円する初期費用無料になるキャンペーンをしています。
宿開業時は本命のシステムが初期費用無料のキャンペーンをしていない場合は仕方ないです。
しかし、宿の開業スケジュールが大体決まったら、可能な限り早めに初期費用無料のキャンペーンが開始されないかどうか、それぞれのシステム会社のHPをチェックしましょう。
ねっぱんの無料キャンペーン
ねっぱんの無料キャンペーンの前回の実施は、
2020年5月1日(金)~7月31日(金)
でした。無料になった項目は、以下の通りです。
- ねっぱん!++の初期設定料(税別5万円)
- オプションシステム「ねっぱん!イージー会計」の初期設定料(同5万円~10万円)
- ホテル会計システム(PMS)連携オプションの初期設定料(同1万円)
- 月額利用料(同千円~6千円)の1年間分も無料。
合計15~20万円以上、無料になっていました。
可能限り、このような無料のキャンペーンを利用しましょう。もしくは、初期費用のないシステムを選択しましょう。
最後に:200円のおにぎりは高いのか
おにぎりが100円なら普通に感じる人も多いでしょう。
しかし、おにぎり200円は高級に感じます。
初期費用の10万円、100万円を気にしなくなるのに、おにぎりの100円の差を気にしてしまうのは、人間に備わる、メンタルアカウンティングのバグです。
「実は200円のおにぎりより10万円、100万円の初期費用の方が大きな問題かもしれない」と、一度立ち止まって費用を再検討してみてください。
上記のメンタルアカウンティングの詳細は以下のリンク先の記事と本を参照しました。
記事:
2020-01-21 心理学・行動経済学・脳科学 メンタルアカウンティング
本: