最終更新:2022年4月5日

最初に

こちらの記事のまとめ

*Google民泊の詳細はこちら

*上記の比較表の『他社製サイトコントローラー』とは、ホテル業界でナンバーワンシェアのねっぱん++です。

*Beds24は、民泊業界でのシェアは7割ほど、ねっぱん++は民泊業界でシェア2.5割ほどです( AirXpress社調べ )

*Beds24は、主要なOTAと連動可能です。ただ、るるぶ、ReluxなどのマイナーなOTAは連動できません。Beds24が連動できるOTAの一覧はこちら

こちらの長文の記事の結論

るるぶ、Reluxに掲載する場合、サイトコントローラーは、ねっぱんを使いましょう。

るるぶ、Reluxに掲載しない場合、サイトコントローラー&PMS&予約エンジンのBeds24を使いましょう。

Beds24には1ヶ月無料のトライアルがあります。

ねっぱんに、無料トライアルはありません。

Beds24のトライアル中にBeds24に不満があれば、Beds24をトライアル中にやめ、すぐにねっぱんに切り替えることが可能です。

お時間が無い方は、上記の赤文字の部分だけを念頭にサイトコントローラー、PMS、予約エンジンを選定しても大間違いすることはありません。

記事の概要

サイトコントローラーの「ねっぱん」と、

サイトコントローラー&PMS&予約エンジンの「Beds24」を比較しています。

比較することで、読者にサイトコントローラー、PMS、予約エンジンを選定する際の知識を提供します。

宿のご担当者様がこちらの長文の記事でご提案する視点を元に、宿のシステム選定が可能です。

こちらの記事の想定読者

  1. 宿が利用するサイトコントローラー、PMS、予約エンジンを選定基準を知りたい読者。
  2. 自社の宿にサイトコントローラー業界最大手のねっぱんとBeds24、どちらが適切か知りたい方。

そもそもサイトコントローラー、PMS、予約エンジンの違いが不明な方へのご案内

まずはこちらのページをご覧いただき、弊社おすすめのサイトコントローラー、PMS、予約エンジンの概要の把握をお願いいたします。

ねっぱんは、基本使用料ではサイトコントローラーの機能しか使用できません。

通常、サイトコントローラーのねっぱんは、追加費用が発生するPMSと連携して利用されます。

ねっぱんで予約エンジンを使うには、「ダイレクトイン(外部サイトへ)」などの外部サービスが必要で、追加費用が発生します。PMSの機能を利用するにも、月額2万円弱のオプション費用が発生します。

一方、Beds24は基本使用料でサイトコントローラーとPMS、予約エンジンが利用できます。Beds24を利用することで、経済的な宿の運営が可能です。

簡単な図解は以下です。

目次(以下の1~7章のボタンを押すと、該当部分までスクロールします)

第1章:概要

この記事はサイトコントローラー選定に必要なそれぞれのシステムの機能やサービス網羅的に紹介

この記事では、

  1. 概要
  2. コスト
  3. サイトコントローラー
  4. PMS
  5. 予約エンジン
  6. サポート体制
  7. その他

という7つの視点から、皆様がそれぞれのシステムを比較検討するための材料を提供します。

このページの執筆者の紹介

私は長坂創太と申します。過去に、手間いらず、ねっぱん、Beds24というサイトコントローラーを使いつつ、多くのPMS、予約エンジンに触れながら宿を経営しました。その経験を基にこの記事を書いています。

記事の中立性

サイトコントローラーを販売している私にとって、客観的な記事を書くことは困難です。

とはいえ、この記事は可能な限り主観が排除された、客観的な内容になるよう努めています。故に、「この部分は客観的な記述ではない」などのご指摘を頂戴できれば私はありがたいです。

この記事の参照元

このページのコンテンツの多くは、ブロガーの川嶋さんが執筆されたBeds24に関する記事を参考にしています。川嶋さんのBeds24に関する記事の一覧はこちら

第2章:コスト面の比較

契約期間

ねっぱん:

  • 1年縛りあり。
  • 9月1日に契約した場合、来年の8月31日まで、1年分の費用支払いが確定。
  • 9月1日に契約し、9月2日に解約を申し出たとしても、1年分の費用支払い免除はなし。

Beds24:

  • 1年縛りなし。
  • 毎月、解約が可能。

無料トライアル

ねっぱん:

  • 無料トライアルなし。利用するには1年契約が必須。

Beds24:

  • 1ヶ月の無料トライアルあり。利用して気に入らなければ、契約は不要。

じゃらんとの接続費用 

ねっぱん:

  • 基本料金に含まれる。

Beds24:

初期費用

ねっぱん:

  • 55,000円(サイトコントローラーのみ利用する場合)
  • イージー会計というPMSも追加で利用する場合、10万円以上。
  • ねっぱんの費用の詳細はこちら

Beds24:

  • じゃらんへBeds24を直接接続する場合、3,000円/1部屋タイプの初期費用が発生。
  • 楽天トラベルへBeds24を直接接続する場合、3,000円/1部屋タイプの初期費用が発生。
  • 一休.com(Yahoo!トラベル)へBeds24を直接接続する場合、3,000円/1部屋タイプの初期費用が発生。

休会

ねっぱん:

  • 基本的に無し
  • コロナ危機で倒産の危険性がある宿は、休会が可能な可能性あり。

Beds24:

  • 休会あり。詳しくはこちら(2022年12月いっぱいで制度廃止)
  • 1年に4ヶ月分の費用を支払い、4ヶ月だけ利用することが可能。
  • 繁忙期だけ運営する、スキー場の宿などが、この休会制度を活用。
  • スキー場の宿だけでなく、夏の7〜8月に2ヶ月のみ運営する夏限定の宿も活用可。

利用料金のシュミレーション

ねっぱん:

  • 1施設5室以下の場合、月額5,500円(年間66,000円)。
  • 1施設6室以上の場合、 月額8,800円(年間105,600円)。
  • アパートのように1施設あたりの部屋数が多い(6室以上)場合、月額費用の負担は少ない。
  • 一軒家のように、1施設あたりの部屋数が少ない(5室以下)場合、げsつ額費用の負担は大きい。
  • サイトコントローラーであるねっぱんの値段には、部屋割りや電話予約の入力を可能にするPMS、自社HPからの予約を可能にする予約エンジンの利用料は含まれていない。
  • 利用を開始する前に、利用料金の見積を取る必要あり。
  • ねっぱんの価格表示は税別。他社と比較する際は税込みで計算する必要あり。

Beds24:

  • 1施設1部屋の場合、月額 3,300円〜(年間39,600円)。
  • 1施設10部屋の場合、月額約6,000円(年間96,000円)。
  • 1施設50部屋の場合、月額約15,000円(年間180,000円)。
  • PMS、予約エンジンの利用料は上記金額に含まれる。
  • 利用を開始する前に、利用料金の見積を取る必要あり。
  • 以下の画像の赤枠で示す通り、10棟10部屋(一軒家の民泊を10軒など)を運営している場合、ねっぱんに比べBeds24は費用負担が格段に少なくなる。

第3章:サイトコントローラー面の比較

遠隔集金決済手数料

ねっぱん:

  • 決済費用の3.95%

Beds24:

  • 決済費用の3.6%

決済手数料の差額の具体例:

※ねっぱんの手数料:39,500円(= 100万 × 3.95%)

※Beds24の手数料:36,000円( = 100万 × 3.6%)

  • 仮に、1ヶ月あたりの決済金額が100万円だった場合、Beds24はねっぱんより月3,500円負担が少ない(年間42,000円)。
  • 1ヶ月あたりの決済金額が1,000万円だった場合、Beds24はねっぱんより年間420,000円のコスト減。

遠隔集金のボリューム割引

ストライプ(Stripe)は月額750万円以上を決済すると、決済費用の0.1〜1%ほど割引されます。

 

ストライプとは:

ねっぱん:

  • ボリューム割引なし

Beds24:

  • ボリューム割引あり

悪質な客への遠隔集金

ねっぱん:

  • 2021年3月より、Beds24と同じように請求可能。

Beds24:

  • ゲストがチェックアウトした後に「壁を壊される」などの損害を発見した場合、ゲストのクレジットカードに損害費用の追加請求が可能。

クレジットカードの有効性確認のみの実施

ねっぱん:

  • 可能。

Beds24:

  • 可能。

例:

  • 宿側がクレジットカードの有効性のみをチェックし、あえて事前決済をせず、現金の受け渡しを発生させる事でゲストと交流をはかるケース。
  • ゲストがノーショーした場合は、Beds24とねっぱん共に、有効性の確認が取れたクレジットカードに請求が可能。

カードの名義人と予約者名が異なる場合の自動集金

ねっぱん:

  • カード名義人と予約者名が異なる場合、自動集金は不可。集金するためには、ねっぱん管理画面で手動の操作が必要。

Beds24:

  • カード名義人、予約者名が異なる場合も自動決済は可能。

サイトコントローラー変更時、Stripeアカウントを変更先のサイトコントローラーに繋ぎ直せるか

ねっぱん:

  • 変更先のサイトコントローラーへのStripeアカウント繋ぎ直しは不可。

Stripeアカウントの繋ぎ直しができないことで発生し得るトラブルの例

Booking.comに未来の予約が1000件あったとします。

それらのカード情報は、ねっぱん経由でStripeに保存されています。

Stripeに保存されたねっぱんの予約に紐づいた1000件のカード情報は、ねっぱんとBooking.comを切り離すと、使えなくなります。

具体的には、Stripe上にカード情報が残っているのにもかかわらず、Stripe上で「決済する」ボタンを押すことすらできなくなるのです。

Beds24:

  • 変更先のサイトコントローラーへのStripeアカウント繋ぎ直しは可能。

自動メール送信機能

ねっぱん:

  • 基本使用料で利用可能。ただし、AirbnbやBooking.comのチャット欄に、送信履歴が残らない
  • 楽天トラベル、一休.com(Yahoo!トラベル)のゲストには、自動Eメールは送れない。

Beds24:

  • 基本使用料で利用可能。AirbnbやBooking.comのチャット欄に、送信履歴が残る
  • ねっぱんと異なり、楽天トラベル、一休.com(Yahoo!トラベル)のゲストには、自動Eメールは送れる。

国内OTAとの連動

ねっぱん:

  • 問題なし。

Beds24:

  • Relux、るるぶなどのマイナーなOTAには在庫接続できない。
  • じゃらん、楽天トラベル、一休.com(Yahoo!トラベル)などと在庫連動が可能。

海外OTAとの連動

ねっぱん:

  • エクスペディアグループの民泊サイト大手、VRBOが接続できない。

Beds24:

  • 問題なし。VRBOとBeds24の連携についての詳細記事はこちら

Googleホテル広告(Google hotel ads)との連動

ねっぱん:

  • ねっぱん単体では実施不可。
  • 実施するには、Yahoo系列の他社製予約エンジンのダイレクトイン(初期費用10万円以上、月額費用1万円以上) を利用する必要あり。

Beds24:

Google民泊との連動

ねっぱん:

  • 不可

Beds24:

スペースマーケットとの連動

ねっぱん:

  • 連動不可。

Beds24:

  • 連動可能。

iCal連動

概要:

  • iCalとは、在庫の連動形式の一つの種類。
  • iCalは、Airbnbや、楽天バケーションステイでリクエストベース(Airbnbの外部サイトへ)の予約を受け付ける時以外は利用しない。
  • iCalとよく比較される連動形式は、xml。
  • xml、iCalの両者の比較記事はこちら

ねっぱん:

  • 不可。

Beds24:

  • 可能。

民泊新法の物件対応

民泊新法とは

ねっぱん:

  • 不可。

Beds24:

  • 可能。

部屋タイプ売りの機能

部屋タイプ売り機能とは:

  • 部屋番号ごとに販売するのではなく、「シングル」などの部屋タイプとして販売する、売上が伸びやすい販売方法。詳しくはこちら

ねっぱん:

  • 不可。

Beds24:

  • 可能。

複数名での同時ログイン

ねっぱん:

  • 同時に複数名のログインが可能。

Beds24:

  • アカウント1つにつき、2人まで同時にログインが可能。
  • 3名以上同時にログインする場合、2名ごとに1つの作業用アカウント(月額税込600円)が必要。

通信費の有無

  • 通信費とは、手間いらずなどの他社サイトコントローラー、PMS、予約エンジンで発生するような、ゲストの予約、キャンセルなどの通信毎の変動費用。
  • ねっぱんとBeds24共に、通信費はなし。

第4章:PMS面の比較

会計システムとの連動

ねっぱん:

  • 日本の会計システムと連動が可能。大きいホテルでは、日本の会計システムが必須の場合あり。

Beds24:

  • 日本の会計システムとは連動不可。
  • 売上、稼働率などのCSV(CSV=Excelに似たテキストデータ)を生成し、日本の会計ソフトにアップロードすることは可能。

リピーター管理

ねっぱん:

  • オプション費用を払い、ねっぱんイージー会計を使えば可能(詳細はこちら)。

Beds24:

  • 基本使用料で、利用可能。詳細記事はこちら

チェックインパッドとの連動

チェックインパッドとは:

  • 無人でゲストのチェックイン受付をするサービス。
  • 部屋の前に設置されたタブレットに、ゲストが名前などを入力することで、部屋の鍵のパスワードが表示され、チェックインができる。

ねっぱん:

  • チェックインパッドへの接続費用として、以下の費用が発生。初期費用11,000円
  • 20室(20ベッド)以下:月額3,300円
  • 21室(21ベッド)以上:月額6,600円
  • これらの費用に加え、チェックインパッドの会社への費用が発生。

Beds24:

  • Beds24と繋がるチェックインパッドの製品リストはこちら
  • チェックインパッドを利用することによるBeds24側の追加費用はなし。
  • チェックインパッドの会社に対し初期費用数万円、月額費用1,000~2,000円の追加費用が発生。

部屋割り、電話予約の手入力

ねっぱん:

Beds24:

  • 基本使用料で利用可能。

ダイナミックプライシング

ねっぱん:

  • マジックプライス(詳細はこちら) というアプリを連携することで利用可能。
  • マジックプライスの初期費用は30万円、利用料金は月額8万円。

Beds24:

  • 設定を申し込むことで利用可能。
  • 初期費用はなし。利用料金は月額990円から(詳細はこちら)。
  • 1ヶ月の無料トライアルあり。
  • AIが適正価格を提案する「ヒントプラン(月額500円・無料トライアル3ヶ月)」あり(詳細はこちら)。

第5章:予約エンジン面の比較

予約エンジン(別名、予約システム)は、HPから予約を受ける際の予約フォームの機能を提供します。

基本的な検討点

ねっぱん:

  • R-with(外部サイトへ)を使えば無料。
  • 多機能の予約エンジンであるダイレクトイン(外部サイトへ)などを使うと、10万円を超える初期費用、1万円を超える月額費用が発生。

Beds24:

  • 無料で使用可能。元々、基本使用料に多機能な予約エンジンの機能が含まれている。

予約エンジン「チルン」との連動

チルンとは:

  • デザインの良い予約エンジンです。詳細はこちら
  • 2021年2月12日現在、連動可能なサイトコントローラーは、ねっぱん、Beds24、手間いらず。

ねっぱん:

  • ねっぱんにPMS連携費用を支払えば連動可能。

Beds24:

  • 連動可能。
  • チルンとBeds24の連動に伴う追加費用はなし。
  • Beds24の予約エンジンのデザインに満足できない場合には、予約が入った段階で費用が発生する変動費の契約でチルンを導入することを推奨。

R-withと、Beds24予約エンジンの比較表

追記:

  • R-withの5名以上の料金設定は1名あたり同一の追加料金しか設定出来ない。
  • Beds24では1〜16人まで1名ごとに異なる追加料金の設定が可能。

第6章:サポート面の比較

ねっぱん:

  • 電話とメールのサポートは9:00〜21:00。

Beds24:

  • 電話とメールのサポートは9:30〜17:00。

第7章:その他の面の比較

チャーンレート

チャーンレート(解約率)とは

  • 3%以下で十分に優秀な数字。出典はこちら(外部サイトへ)。
  • 計算式は、「月末までに解約されたアカウント数/月初のアカウント数」。
  • この指標は、どれくらい既存の宿がそのサービスに満足しているかの指標となる。
  • こちらの数字を公開しているサイトコントローラーはBeds24のみ。

ねっぱん:

  • 非公表。

Beds24:

  • 2019年1月〜2020年1月 →2%以下を維持。
  • 2020年4月→8.93%(コロナによる解約のピーク)
  • 2020年8月→3.44%(コロナによる解約が減少)
  • 2020年10月→1.66%(コロナ前の水準に回復)
  • 2020年11月以降、ほぼ常に2.0%以下の解約率です。
  • 現在、Beds24の解約率はコロナ前の水準に戻りました。直近のBeds24の解約率は、弊社にお問い合わせいただければ回答いたします。

ブランド

ねっぱん:

  • 楽天トラベル傘下です。

Beds24:

  • 独立系。Airbnb、Booking.com、楽天、じゃらんなどの大きなOTAとは中立の立場。

稼働施設数

注意点:

  • サイトコントローラー業界での実績は、通常「導入施設数」で比較。
  • 「導入部屋数」の実績をアピールするサイトコントローラー、PMS、予約エンジンの会社には要注意。
  • 積極的に、部屋数という大きい数字を提示している会社は、自社の実績を大きく見せかけている可能性あり。

ねっぱん:

  • 恐らく5,000~5,999。出典はこちらの、以下の画像の部分。

Beds24:

  • 日本国内で2,000施設以上(2020年10月時点)。
  • 海外で10,000施設以上。

Beds24のお問い合わせ